SUPER GT最終戦もてぎ:Astemo CIVIC TYPE R-GTでの最後のレースで渾身の走り
11月1日(土)~2日(日)、栃木県のモビリティリゾートもてぎでSUPER GT 2025シリーズRd.8「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」が開催されました。
Astemo REAL RACINGは、2025シーズン最終戦であり、CIVICでの参戦が最後となるもてぎ戦に、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GTで挑み、チーム全員で力を出し切り、最後まで諦めることなく走り抜きました。
【11月1日(土):公式予選】 天候:晴れ コース:ドライ
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前日の昼過ぎから夜中にかけて降った雨の影響で、コース上にはところどころに雨の跡が残るコンディション。9時10分から始まった公式練習では、路面の一部がまだ濡れており、チームは慎重にセッションを開始しました。
約20分間の待機を経てコースイン。路面状況を確かめながら決勝レースを見据えたセッティングを探りましたが、細かなバランスが噛み合わず手応えを掴みきれませんでした。
GT500クラスの占有走行では、各車が予選に向けた最終確認を実施。Astemo CIVIC TYPE R-GTもアタックを試みましたが、タイムは伸びず13位となりました。
公式予選Q1は、塚越選手が担当しました。ライバル勢がハイペースを刻む中で苦しい展開になります。セクターごとに安定した走りを見せますが上位との差を詰めるには至らず、結果は15位。
決勝は後方からのスタートとなりましたが、チームは「最後まで攻め切る」姿勢を崩さず、翌日のレースに望みを託しました。
【11月2日(日):決勝レース】 天候:晴れ コース:ドライ
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迎えた決勝日も快晴に恵まれたレース日和となりました。場内では、実況アナウンサーのピエール北川さんの「Are you ready!!」の掛け声に合わせて1,200名のAstemo応援席ではAstemoの応援フラッグが振られるなど、スタート進行が行われます。13時にパレードラップが始まり、フォーメーションラップを経て63周の最終戦がスタートしました。
スタートドライバーは小出選手。後方グリッドから果敢に飛び出し、オープニングラップで2台をオーバーテイク。13位まで順位を上げる力強い走りを見せます。
レース序盤の7周目から300クラスとの混走が始まるなか、8周目にはFCYが宣言され、前方にはGT300クラスのマシン、背後にはオーバーテイクを狙っているライバルチームが迫っているという緊迫した状況。再スタートの9周目、小出選手はわずかに出遅れたように見えましたが、冷静な判断でポジションを守りました。12周目には24号車(リアライズコーポレーション ADVAN Z)に先行を許すも、15周目には19号車(WedsSports ADVAN GR Supra)をパスし再び13位へ。マシンのペースは安定しており、終盤へ向けて期待がかかります。23周目からは各チームがピット作業を開始。Astemo REAL RACINGは25周目にピットインし、タイヤ交換と給油をスムーズに終えて塚越選手へ交代。
全車のピット作業が終わると、Astemo CIVIC TYPE R-GTは11位へ浮上。前を行く16号車(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT)とのギャップはわずか0.7秒。Astemo CIVIC TYPE R-GTを含む6台が集団となる激戦状態となり、チーム無線では金石監督の「ポイントを持ち帰ろう!」という力強い声が飛びます。塚越選手はその言葉に呼応するかのように、41周目に16号車を攻略し10位へ浮上。さらに43周目には8号車(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT)、14号車(ENEOS X PRIME GR Supra)の2台を一気に抜き、8位にポジションアップして観客を沸かせます。
中盤以降、塚越選手は燃費を意識した走行で粘り強く防戦。52周目に14号車に押し出されながらも懸命にポジションをキープしようとした隙に2台に先行され10位に後退します。
それでも諦めることなく攻め続け、54周目には再び14号車に抜かれるも、翌周、前方で起きた接触での混乱を見逃さずに10位を奪還。気迫の走りを見せ続けました。
レース終盤、残り数周の時点で燃料計は限界に近づいていましたが、もう一段上のポジションを狙いにいきます。最後までプッシュを続け、迎えた最終ラップのチェッカー目前で燃料が尽き、Astemo CIVIC TYPE R-GTは無念のスローダウン。場内ビジョンには、徐々に速度を落としながらもゴールをめざす姿が映し出され、観客からは惜しみない拍手が送られました。
結果は15位でチェッカーフラッグを受けましたが、その後、他車の失格やペナルティにより正式結果は13位となりました。望んでいた順位には届きませんでしたが、最後まで諦めない走りとチームの結束が光るレースとなり、チームランキング10位でシーズンを締めくくりました。
■監督・選手コメント
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- 金石 勝智監督
フリー走行からなかなか良い感触がつかめず、前後タイヤともグリップ不足の改善ができませんでした。Q1は塚越選手に行ってもらいましたがやはりバランスが悪く、しっかりまとめてくれましたが15位となってしまいました。決勝レースに向けてセッティングを変えた結果、ウォームアップでは改善の兆しが見えていたので決勝レースには期待していました。決勝レースでは両ドライバーが素晴らしい追い上げをしてくれましたが、接触やガス欠によりなんとかチェッカーフラッグを受けるという状況となりました。
今年はなかなか結果が残せないシーズンでしたが、最後は攻めたレースができ、この部分については来年に繋げていきたいです。来年は参戦車両がプレリュードに変わりますので、また1から出直したいと思います。一年間応援ありがとうございました。そして、来年も引き続き応援を宜しくお願いします。 -
- 塚越 広大選手
走り出しから車のセットアップのバランス自体は悪くなかったのですが、やはりタイムを上げなければいけないことを考えるとセットアップを変えていかなければいけないところがいろいろあったと思います。予選に向けたセットアップでも、実力が足りず15位ということで、かなり苦しい予選になってしまいました。 決勝のペースは悪くなかったのですが、なかなかポジションを上げられずにいました。しかし、ピット作業でのチームの素晴らしい作業のおかげで結構前のポジションでレースに戻ることができました。そこからのペースも良かったので、集団に追い付いてどんどん前に行くことができたのですが、その集団を抜き切ることができず、いろいろなアクシデントに巻き込まれポジションを上げることができませんでした。最後は燃料が足らず、ゴールはできたのですがポジションを落とすこととなってしまいました。本当にもっと自分ができることがありましたし、課題の残るレースだったと思います。
今シーズンはいろいろなセットアップやトライをしたものの、なかなか結果に繋げることができず、僕としても非常に悔しい1年になってしまいました。来期は車両が変わりますが、今シーズンの多くの反省を生かすことができないと、結果を残すことはできないと思いますので、チーム一丸となり、改めて新しい車をしっかり学ぶことが必要だと思います。今シーズもたくさんの応援ありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。 -
- 小出 峻選手
1年間積み重ねたことをしっかりと発揮したかったのですが、自分の中では少し出し切れなかった部分もあるかなと思っています。 最後尾スタートだったので、僕のスティントで追い上げることができればと思っていたのですが、自分としては満足できるほどの台数を抜くことができず、タイヤ的にもピックアップなども発生して自信をもってプッシュすることが難しかったので、自分としても少し課題が残ったレースだったと思います。
これで今シーズンは終わりましたが、来季に生かせるようないろいろな経験ができたと思っています。リアルレーシングに加入し、塚越選手と一緒に組めたことは、すごく僕の財産になると思っています。来年以降も結果を残せるように、オフシーズンにしっかり努力して、さまざまな調整を重ねていきたいと思っております。ありがとうございました。