社会への責任
人権尊重・地域貢献への取り組みと持続可能なサプライチェーンの実現
社会に関わるマテリアリティ 人権の尊重と地域社会への貢献
2030年のありたい姿
- 人権に配慮し、可能な限り人権リスクを低減する仕組みの確立
- 事業活動を行う地域社会において良き企業市民としての認知獲得
Action
人権方針・推進体制
Astemoグループは、世界をリードする先進的なモビリティソリューションの提供を通じて、持続可能な社会と人々の豊かな生活の実現に貢献することをMISSIONとしています。当社グループのVISION「モビリティで世界中の人に安全と自由を さぁ、Astemoとともに」を実現するため、人権の尊重を経営の根幹に据え、誠実で公正かつ包括的な企業活動を推進しています。
当社グループは、国際的に認められた人権原則を認識・尊重し、最高水準の人権尊重の取り組みを進めるために人権方針を制定しています。人権方針のコミットメントにおいては、従業員、委託業者、地域の住民を含むすべての個人が尊厳と敬意を持って扱われるよう定めており、各国・地域のすべての従業員はもとより、委託業者を含むビジネスパートナーにも人権方針の遵守を求め、バリューチェーン全体で人権尊重の取り組みを推進しています。
人権尊重の推進体制として、当社グループでは、CHROを責任者とし、グローバルをカバーする専門チームを設置しており、その推進内容については経営会議が監督しています。また、事業活動において人権侵害に加担しないよう徹底し、人権侵害の防止に積極的に取り組んでいます。
人権デュー・ディリジェンス
Astemoグループは、人権侵害の行為を特定、防止・軽減するため、定期的な人権影響評価とリスク評価を実施しています。
具体的には、当社グループの事業およびサプライチェーンにおける潜在的な人権リスクを包括的に評価しています。また、各ステークホルダーとの連携を通じて人権侵害に関する懸念点や見解を共有するとともに、外部の専門家と協力して、人権面でのパフォーマンスに関する知見や助言を得ています。
特定した人権リスクについては是正措置を実施し、その有効性を継続的に監視するとともに、ビジネスパートナーに対する監査・評価も実施し、人権方針の遵守に努めています。また、これらの活動を通じて特定した課題やギャップについては、継続的な改善プロセスによって対処しています。
なお、2024年度において人権に関して重大な事案は発生していません。
社会貢献活動の推進
Astemoグループは、社会貢献活動を社会と事業の持続的な発展に向けた重要な活動と位置付けており、従業員に社会貢献活動への積極的な参画を促しています。「安全」「環境」「人(次世代人財育成)」の3分野で活動を行い、お客さま、パートナー、従業員、地域社会など、ステークホルダーの皆さまとともに持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
活動事例(日本)
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災害被災地・障がい者施設の支援(安全)
自然災害などの被災地を支援するため、募金活動や義援金の寄付のほか、仮設住宅建設用地の提供、食料・衣料品の収集や地域自治体への配布などさまざまな活動を実施。また、障がい者施設で製作された物品の販売支援も行っています。
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生態系保全・緑化活動などへの参加(環境)
事業拠点のある各地域で、生態系保全、緑化、森林整備などの活動に積極的に参加。これらの活動を通じて地域社会との交流も深めています。
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次世代技術者育成の支援(人)
代技術者の学びを支援する活動に取り組んでいます。小学生を対象としたキッズエンジニア育成プロジェクトの実施(横浜、仙台)、学生フォーミュラ活動に参加している大学生チームへの製品提供や技術支援を通して、未来を担う技術者の育成を支援しています。
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JSAE学生フォーミュラ2024の支援
2024年9月に公益社団法人自動車技術会(JSAE)が主催する「ものづくり・デザインコンペティション 学生フォーミュラ日本大会2024」がAichi Sky Expoで開催されました。Astemoは、大会運営や製品提供でこの大会に協力するとともに、自社のさまざまな取り組みを紹介しました。
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JSAEキッズエンジニア2024への出展
Astemoは、2024年8月にパシフィコ横浜で開催された公益社団法人自動車技術会(JSAE)主催の「キッズエンジニア2024」に子ども向け体験型教室を出展しました。
同年11月にはスリーエム仙台市科学館で開催されたJSAE東北支部主催の「第9回 キッズエンジニア in 東北2024仙台」にも出展。40名の子どもたちにモノづくりの楽しさを伝えました。
活動事例(グローバル)
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米州での取り組み
2025年2月、ケレタロ工場の従業員5名が小児がん患者とその家族の支援団体AMANCの施設を訪れ、募金活動の一環として行われたバザーの運営をボランティアとしてサポートしました。また、別のボランティアグループも、がんと闘う子どもたちが少しでも気分転換して楽しんでもらえるようAMANCが開催したイベントに参加しました。
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アジアでの取り組み
タイ国内のさまざまなな拠点から約30名の従業員が集まり、2024年11月に行われたマングローブ林での植林活動にボランティアとして参加しました。タイ湾内陸部に残る数少ない原生マングローブ林の一つで、タイ王国陸軍とWWFタイランドが共同で管理しているバンプー・ニューチャー・エデュケーション・センターに、600本のマングローブの苗木を植林しました。
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中国での取り組み
2024年12月、広州第2工場の従業員とその家族は「自然の景色を鑑賞し、力を合わせ、周囲の環境を浄化し、緑の未来を共有する」ことを目的に、登山を楽しみながら山道のゴミを拾うチャリティイベントに参加。参加者は自然の美しさを体感するとともに、地域の環境保全に貢献しました。
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EUでの取り組み
2025年1月、ブルサ工場の従業員は、白血病の子どもたちとその家族を支援する非営利団体LÖSEV主催のセミナーに参加しました。セミナー会場では治療中の子どもたちの母親たちが手づくりした品々が展示・販売され、参加者はそれらを購入することでLÖSEVの活動を支援しました。
社会に関わるマテリアリティ 社会から信頼される持続可能でレジリエントなサプライチェーンの構築
2030年のありたい姿
- サプライチェーン上のリスクを可能な限り低減する仕組みの確立
- 持続可能な経済社会活動に貢献する強靭なネットワークの実現
Action
調達パートナーとともに推進するサステナビリティ
Astemoグループは、サステナビリティを調達活動の重要な基盤と位置付け、調達パートナーとともに持続可能な社会の実現に貢献することをめざしています。各調達パートナーとの公正で長期的なパートナーシップを重視し、相互理解と信頼関係の構築・維持に継続的に取り組んでいます。
当社グループは、こうした考えのもと、グローバルに展開するサプライチェーン全体を対象に、倫理的でかつ責任ある事業活動を推進するための包括的な基本方針を策定しています。具体的には「ビジネスパートナーの皆さまへのお願い」「Astemoグループサステナブル調達ガイドライン」「同グリーン調達ガイドライン」「同責任ある鉱物調達方針」を制定し、すべての調達パートナーに対してビジネス倫理の徹底、人権と労働環境の尊重、環境保全の推進、情報と知的財産の保護といった包括的な取り組みを求めています。調達パートナーとの取り引きにおいては、品質、納期、価格、信頼性、技術開発力に加え、これらサステナビリティの観点も総合的に評価しています。この多面的な評価を通じて真のパートナーシップを構築し、ともに新たな価値創出に取り組んでいます。
調達パートナーとのエンゲージメント
相互理解と信頼に基づく長期的なパートナーシップを構築するため、Astemoグループでは調達パートナーとの対話の機会を積極的に設けています。
例えば、年1回開催している「Global Partner Day」では、経営陣による戦略共有、サプライヤー表彰、ネットワーキングなどを通じて、パートナーとの結束を強化しています。2024年11月14日に開催したGlobal Partner Dayには、Astemoから約80名、各調達パートナーから174名が参加。パートナーシップの維持に向けて相互に認識を共有し合いました。
品質保証活動
Astemoグループでは、製品品質向上のため、すべての関係部門が一丸となって取り組むコンカレントエンジニアリング*を推進し、事業基盤の強化を図っています。
製品・サービスの提供にあたっては、お客さまのニーズや仕様の充足、関連法令・基準の遵守に加え、必要に応じて自主基準を設定し、品質と安全性の確保に取り組んでいます。また、「Astemoグローバル品質マニュアル」においては品質マネジメントの原則を示し、製品の企画、開発から設計、製造、試験、納入、保守サービスまで、全プロセスにおいて「組織・管理」「技術」「人財」の観点から品質保証活動を推進しています。さらに、「未然防止が品質保証の本分」との認識のもと、「不具合再発防止」にとどまらず、「不具合未然防止」の取り組みを強化しています。
重大不具合の発生時には、製品の技術上の要因だけでなく、プロセスや組織、動機的背景まで含めて徹底的に議論・分析し、信頼性の向上とお客さま満足の最大化に取り組んでいます。
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コンカレントエンジニアリング:製品の開発プロセスを構成する複数の工程を同時並行で進め、各部門間での情報共有や共同作業を行うことで、開発期間の短縮やコストの削減を図る手法。